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パリのオペラ・ガルニエのモデル、ボルドーの大劇場

パリのオペラ・ガルニエのモデル、ボルドーの大劇場
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あの、パリの美しいオペラ座、オペラ・ガルニエのモデルがあることをご存知でしょうか?
ガルニエの美しさにも劣らない大劇場が、パリから離れたボルドーにあったのです。
パリは19世紀の街並みが今も残り、味わい深いものがありますが、ボルドーは更に100年古く18世紀の建物が今も残っています。

ボルドーの大劇場は建築家にとって大変興味深いものらしく、各地方から研究にきたそうです。
ギリシャのパルテノン神殿を彷彿させる、列柱の並ぶ外観は存在感があり、ボルドーを代表する建築物といっても過言ではないでしょう。

さて、この美しい建物の内部を見学できると聞いて、早速、行ってみました。
チケットは街の中央部にある、インフォメーションセンターOffice de Tourisme で購入します。一日に何度も見学ツアーが設けてあり、私たちが行った時には1時間に3回もツアーがありました。
フランス語はわからないので、英語のツアーはないかと聞くと残念ながら無いとのこと。
しかし、内部だけでも見てみたいので参加しました。

インフォメーションセンターの隣のブロックにすぐに見えてくる大劇場の入り口で、ツアーのガイドさんと対面。参加者は10人以上はいたけれど、フランス語が分からないのは私たちだけ。でも、建物の内部を見たいからと申し出ると、ガイドさんは英語もできるから、かいつまんで各パートにきたら英語で説明してくれるとのこと。良いガイドさんに当たってラッキーでした。
入り口に入ると大理石でできた階段があります。2人の女神が柱となり、建物を支えるようにみせています。演劇の女神様だそうです。
建物内部に陽が入るように、ガラスのドーム型の天井になった通路が建物の左右に作られています。
正面、上がって左手には、現在も稽古場として使われている小劇場がありました。丁度、ダンサー達が踊りの稽古をしていました。
その、稽古場となっている小劇場の天井からは、あのベルサイユ宮殿の鏡の間を思い出させるようなシャンデリアがいくつも下がり、天井の壁画には音楽の神様などが煌びやかに美しく描かれています。
小劇場と呼ばれるもので、これだけの美しさを誇っているのだから、大劇場内部はどんなんだろうと興奮しながら、階段を上がっていきます。

建物自体は18世紀のものですが、内部の壁などは当時のように修復されているので、壁も装飾も美しいなと進んでいくと、いよいよ大劇場の最上階から見学するために入場です。
劇場内に入ると、それまでザワザワしていたツアーの一行は、あまりの劇場内部の美しさにシーンとし「ホー」と言う感嘆が湧きました。「ホー」は万国共通のようです。

まず、ブルーを基調とした内部は、天井が4つのパートに分かれ、それぞれに女神たちの絵が描かれています。音楽の女神様などが描かれているそうです。
よく見ると、壁のところどころには、柱があるかのように騙し絵がかかれています。布のカーテンがかかっているように見せるための騙し絵もありました。
客席は小じんまりしていて、椅子同士がいくつか繋がっているので、お隣の人が立つとミシッと音を立てて、振動が伝わります。
しかし、18世紀にこんなに素晴らしい建物を建てられたなんて凄いなと感心してしまいました。
丸い天井には大きなシャンデリアが下がり、それを囲むように客席が配置されています。
壁の一部には、塗りなおしされる前の当時のままの色が見られる部分がありました。
薄黒くくすんだブルーの壁画が板に描かれていましたが、年代を感じさせるものでした。

一行は目の回るような、美しい曲線の螺旋階段を下りて、客席一階へ。一階から見る天井画も圧巻でした。一階の奥には現代のコンピューターや機械を駆使した音響や照明施設がありました。しかし、昔の建物との調和を図るためにそれらは、壁の奥まったところに配置されていました。
古いものと新しいものの良さがマッチしているといった感じです。

昔の人々の芸術を愛する心とその建築技術の素晴らしさにふれ、感動しました。
ボルドー市街に行ったらぜひ見学してみてください。ボルドーのブドウ畑もいいけれど、市街には昔ながらの美しい建物が沢山あります。
ここにくる日本人でゆっくりと建物を見て廻る人はいないようですが、
ぜひ、お薦めいたします。










Grand Theatre

まず、ボルドー中心にある、インフォメーションデスク、Offide de Tourisme
住所:12、cours du 30 Juillet に行き、ツアー開始時刻の確認と参加時間のチケットを買う。ツアー開始時刻は日によるが、多いときは1時間に3回ほど設けられている。
ツアー所要時間は40分ほど。
料金:約5ユーロ前後
※大劇場はインフォメーション正面玄関を出て左を見るとすぐに見えます。40分階段を上ったり、細い通路を入っていったりもするので、ハイヒールよりは、ヒールの低いもののほうがベターです。インフォメーションデスクは英語が通じます。
電話:05,56,00,66,01
営業時間:5〜10月の月曜から土曜は9:00〜20:00日曜9:00〜19:00/11月〜4月の月曜から土曜9:00〜19:00日曜9:45〜16:30
※季節によって営業時間がかわりますし、上記の営業時間が変わる場合もあります。
大劇場の見学自体は夜遅くまではやっていないようです。また、コンサートなどがあるときは見学できませんので、前もって見学できるか確かめてください。

by マリリン

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