さてワールドカップも終盤にさしかかり、もはや日本が負けてしまったときに燃え尽きた私としては、やっと安心して観戦できるようになったのですが、それにしても韓国はすごいですね。 選手はもちろんだけど応援のサポーターには舌を巻くところです。 だって国民一丸となっている様子が手にとるようにわかりますよね。
さて私が忘れられない韓国線の思い出と言えばもちろん機内での出来事ですが、あるプサン線だったかと思います。 セキュリティの厳しい今でさえもまだ、機内に持ち込む荷物は多いのが現状ですが、その時も、ものすごい数でした。 搭乗してくると、慣れているおばさんたちは好きな席に座ってしまうし、友達も沢山居るらしく、大きな声で関西弁で話している。 そう、彼女たちは日本への運び屋さんたちなのです。 運んでいるものはさまざまで、毎日のように乗るから、飛行機はバスと同じなのです。 そんな彼女たちに荷物のことで依頼しようものならば、いきなり韓国語でどやしつけられます。 たった今まで関西弁話していたのに都合が悪くなるとこうなんです。 その日も同じ光景が見られました。 まずものすごく大きなつぼを抱えてきたおばさんは、ドアの前の席にどっかりと腰を落ち着けると、隣の席に荷物を置きまくり、間もなく来たその席のおじさんともめ始めた。 「あー又やってるなー」 と思いながら荷物の収納場所を教えてあげても、絶対に、てこでも動こうとしない。 それが自分の席でなくても・・・。
でもその日は満席近くて置く場所もなくなってきたので、地上の人とともに説得にあたった。 けれども、全く無視状態。 そこで半分切れかかった私は「では荷物を抱えたままで、いただくしかないですが、よろしいのでしょうか。」 と強く出てみた。 でも、おばさんはガンとしてそれでよいという。 「もう知らないからねー」と冷たい笑顔を向けて、周りの人に謝罪して出発したのでした。
それからがまた笑える。 おばさんも意地になっているので、食事のサービスが始まっても下に、 降ろそうともしないでつぼを抱えたまま。 従ってかなり不自由そうに、それでも食事はしていて、すごいのはビール、ジュース、コーヒー、日本茶と水、を頼むのでした。 あるものは全部って感じでしたねえ。 周囲の冷たい視線など全く感じていない。 その姿を見るうちに私は「あの人こそが最強の韓国おばさんだなあー、あれが韓国パワーの源だ。」と感心してしまった。 そうこうしている内に、到着しておばさんは、またものすごい勢いで持ちきれないほどの荷物とともに風を切って降りていきました。 もちろん、にんにくの香りを残して。
そうなんです。 あのつぼの中にはキムチが入っているんですねー。 そりゃあパワーがあるのは当然だと、なぜか私たちは納得したのでした。 でも皆様にはお願いです。 機内の持ち込み荷物は極力少なくしてね。 安全性を考えると声を大にしてお願いしたい事です。
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