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たくましいお客様

たくましいお客様

SARSの病原菌が世界中の経済を脅かしている昨今、航空会社や旅行代理店の痛手は大きなものです。
日本人は海外に行かないし、汚染地区からの人を受け入れない国もある。これでは、人の移動がなく、お金も動いてくれない。こんな経済が低迷している中で、新しい商売を思いつく人はいるものだ。

この間、サンフランシスコからの便で、お客様をドア‐サイドで出迎えをしていると、やはり、ほとんどの人がマスクをして乗ってきた。
「マ〜、よくもこんなにマスクに種類があったもんだ」と関心。まるで機内はマスクのファッションショー会場となっている。
その中で、目についたのがオフィス用品で有名な3M社が出しているマスク。マスクの真中に、プラスチックの蓋のようなものついていて、しっかりその中央に「3M」とブランドロゴが入っている。面白いマスク!と思いながら次ぎ次ぎと来るお客様をみていると、結構この3Mのマスクをつけている人が多い。1日中マスクをしていると、自分の息で苦しいじゃない。それを解消するために、マスクの真中にベンチレーションがついていて、どうも空気の循環をしてくれるという仕組み。アメリカでは、このマスクが人気らしい。このベンチレーションのところに3Mの自社のロゴをいれているので、マスクをしている人は自動的に歩く広告塔となっているわけ。マスクで収入があり自動的に宣伝もしてくれる、まさに一石二鳥の効果。企業もいろいろと考えるものだとつくづく関心した。 
ということは、航空会社が無料で配っているマスクもロゴを入れて、皆がそれを街でしてくれたら、宣伝効果抜群だったりして・・・・。

そしてもっと驚いたのは、あるお客様の行動。
殆ど、搭乗が終った頃、私達は新聞を配ったり、特別食を頼んでいる人などの座席の確認をしたりと、飛行機が飛び立つ前に結構ばたばたとしている。そんな時に、機内を何か持って歩いている人がいた。手にしている物は、あの3M社のマスク数個。
な、なんっとこのお客様、機内でマスクを売っていたのでありました。SARSが発生してから、冬でもないのにマスクの売れ行きだけはウナギ昇り。日本を始め、世界中品薄状態が続いていた。特に、外国はマスクをする習慣があまりなく、医療用にしかほとんど使われていなかったため、特に手に入りにくいらしい。そしてこの飛行機は日本を経由してアジアなどに乗り継ぐ人もかなりいるので、このお客様は、売れる!と判断したのだろう。
前持って、余分に買い占めて、機内で売り始めたのだ。さすがに、これはすぐに止めて頂いたが、少しでも航空運賃を浮かそうと考えたのか?
色々な商売を思いつく人がいるものだ、人間はたくましい・・とさらに関心。

それにしても昔の人はよく言ったものです。
風が吹けば桶屋が儲かる・・と。
現代は、SARSが発生するとマスク屋が儲かるですかね。
でも、私ならどうせ売るなら機内より空港内の待ち合いロビーで売る方がより購買数がいていいのにな〜なんて思ったりして・・・。(でも、これもきっと空港管理者から止められると思うが)
とにかく、1日も早く、マスクを必要としない日が来てほしいと祈るeデスのメンバー一同です。



by 怪獣ボスデスモン