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ケッサクお土産集

 
 
  ケッサクお土産集  
 
さてさて私たちは色々な所に行きますが、「行ったらまずは美味しいものを食べよう」、「美しいものを見よう」、そして「何か良いものがあったら買い物をしよう」と言う3大鉄則があります。
もちろん長い時間その場所にいられるわけではないので、いつもいつも買い物をできるわけではありませんが、まあ我々クルーの買い物好きと言ったらちょっとびっくりされるでしょう。
それにいつも驚くのは、皆商品や値段については本当に詳しいのです。またその現地で流行っているもの等もいち早く見つけてきます。そしてそれを友達に話すので、あっという間にクルーのブームになったりもしてそれが世間でも大ヒット商品になったりした事もあります。
今日書こうかなと思っているのは、ちょっとその大ヒット商品とはかけ離れたものですが、笑えるものをご紹介しましょう。

まずはオーストラリアのシドニーから。
帰国の朝早くに魚市場に行くと、今あがってきたばかりの新鮮な魚が沢山見られる。私のお目当ては魚ではなくロブスターだった。生きたロブスターをそのまま新聞紙にぐるぐる巻きに包んでくれて無造作に渡してくれた。大きなロブスターなのに日本円で3000円位で購入できた。その新聞紙を小脇に抱え意気揚揚とホテルに戻り、仕事モードに切り替える。飛行機に乗り込むとさてどこにロブスターを置こうかと迷ったが、飛行機の一番後方のコートルームに袋に入れて吊り下げてみた。先輩たちも私の連れに興味を示し、暇ができると袋を覗き込み、「おーい!元気かーい!?」などと声を掛けていってくれる。おまけに後輩たちは真剣に「名前決めましたよ。ロブスターだからタローちゃん。」などと、とりとめのない会話をしながらも、彼は(彼女?)しばしの間とても人気者であった。さてそれから9時間の旅を終え、税関のお兄さんを驚かし、暑い会社でややばてた後、疲れた足を引きずって我が家に到着したのは魚市場を出てから約15時間は経っていた。さすがにもう死んじゃったかなあ、と思いながらも母に紹介しなくちゃと思いつつ、「ただいまー!友達連れてきたよー。タローちゃんて言うんだ。」とドアを開けたら、母はうれしそうに「まあまあ良くいらっしゃいました。」とよそいきの声で出迎え、外をキョロキョロ、そして私に「どこに行っちゃったの?」と不思議な顔をし、私はすかさず「ここにいるよー!」と袋を開けたら母は2,3歩後ずさりしてそしてじっと見て一言。「おいしそうなタローちゃんねえ」ときた。
さてここからが大変だった。どうやって料理するかでしばしもめた。でも元気にばたばたしているタローちゃんはやはり刺身が一番だと言う事になり、でもいきなりきるのは怖いからと言う事で、近くに住んでいる幼なじみの男の子を呼ぶことにした。そしてほどなく刺身と美味しいお味噌汁と言う、豪華ディナーになったタローちゃんは改めて我が家に幸せを運んでくれたのであった。
合掌

さて次はブランドのコピーものが今ほど規制がなかった頃の昔の話。
珍しくいつもは日帰りの韓国線が1泊便で入ってきた。初めてだったので同僚たちと町に出てみた。そしてその頃流行っていた、リーボックの運動靴がバカみたいな値段で売っていた。おそらく日本で買う値段の5分の1くらいだったと思う。質も悪くはないので、お土産になるよね、と話しながら一人5,6足購入した。中でも一人の先輩は、8足?(もっとだったかな?)も買ってしまった。さて私たちはどうやってもって帰るかを話し合った。でも1泊便の荷物しか持っていない私たちは入れるものがない。しかも会社で決められたものしか持ってはいけないことになっている。入れられるものはやはり洋服を入れるクローズバッグしかなかった。帰り便の荷物を見て皆笑ってしまった。クローズバッグが立っているではないか。これは一体何なんだ、と言うくらい立ち上がっていた。仕方ないけどそれを皆すました顔をしてずるずると空港をひきずり、何とか飛行機の中の持ち場に苦労して収納して、そして相変わらずと言った面持ちで成田の税関員のお兄さんたちに呆れられ、家に帰った時には本当にどっと疲れてしまった。でもかなり喜ばれるお土産だったのでその苦労も報われたような気がする。でも今思えば後にも先にも、あんなものすごく膨らんだクローズバッグは見たことがない。ちょっと気合の入ったお土産だった。
またコピー品は他にもいろいろあった。ブランドの時計なんていうのも、一時シンガポールではホテルの部屋にまで行商人がきて、ものすごい数の良くできた時計を皆で物色した事もあった。結構しっかりしたものでずいぶん長く壊れなかった思い出があるけど、それにしてもだれがそんな人を呼んでいたのであろうか?今でも不思議だ。そして程なく規制ができてそんなものも買えなくなったけど、のんびりした楽しい時代だったのは間違いないなあ。

まだまだお土産の思い出はありそうなので次回また書きますね。

 
By しゃっきり柊