レストランガイド「ザガット」で、30点満点中29点を3年連続で獲得した有名なフランス料理。ニューヨーカーの間でも、一度は出かけてみたい憧れのレストラン。気軽に立ち寄れる店ではないが、特別な日には大いに期待して出かけたい。
魚は有数の漁場から、また野菜類は、直営の有機栽培農場から仕入れた最高のものみを使うという。また、ベーカリーというだけあり、毎日何回も焼かれるパンは自家製で、なくなるとすぐお替りを聞きに来てくれる。初めてレストランを訪れる人には、コースメニューがお薦めでだ。2種類のオードブルとメインコースからそれぞれ一品を選び、デザートはメニューの中から好きなものを一品選べる。その他にも、付だしのようなミニオードブル、箸休めのシャーベット、トレイに飾られたプチ菓子がついて、45ドルと大変お得。
グラスワインは、赤白それぞれ4種類ずつしかないが、サービスの担当者が、甘口が好きか辛口が好きかなど相談にのってくれる。12月のスペシャルコースメニューから選んだオードブルのシーフードの取り合わせは、フロリダから直送のエビ、地場で取れた小イカ、そしてローストされたホタテが、ハーブソースの上にバランス良く盛られていた。カリカリのエビは、味わい深く、エビの甘みが充分生かされていて飲みこんでしまうのがもったいないほど。メインに選んだ鹿肉は、中がピンクに程よく焼かれ、回りにごまのように黒いマッシュルームがまぶしてあり、クランベリーソースととても良くマッチしていた。
今回はブーレイのお食事を姉妹店の「ダニューブ」で味わうことになったが、ばら色のベルベットカーテンの店内は、紳士淑女の社交場といった雰囲気でゆっくりと落ち着いて食事ができた。ゲスト用のメニューには、値段を記入していない気遣いがまたすごい。
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