向こうが透き通って見えるくらい薄くそがれたグリーンはまるで薄絹のよう。淡いグリーンはヒスイ色。口の中ではシャキシャキとした歯ごたえでさっぱりとしている。味付けは、ほんのり、レモンをかけただけのようだ。ここのレストランは素材の味を大切にすると聞いていたから、へーやっぱりねえ。コテコテしてなくて野菜の甘みを生かしていると感動した。どおって事ない一品だから、お野菜の切り方、水のさらし方、味付けの具合が問われるのだと思う。
楽しみに2品目を待っていると大振りの魚の焼いた切り身が出てきた。思っていたのよりはるかに大きい。切り身といっても1人前が魚の半身分あるから、食べ応えがある。半身だけでも20センチ近いから、さぞかし大きな魚を調理したのだろう。皮目はパリッと香ばしく、ローズマリーで臭みを取りながら焼き上げてある。塩で魚の持ち味を引き出し、白身はふんわり柔らかい。ボリュームも味も大満足。ほうれん草のソテーもアクが強すぎず、柔らかくて美味しく仕上がっている。
デザートは3色アイスクリーム。手作りで風味の豊かさに感動。特に、ココナッツのアイスクリームは品のよい甘みとココナッツミルクの風味が濃厚だねと皆で意見が一致。友人がオーダーしたリンゴの焼き菓子はバニラビーンズをたっぷりと使った濃いバニラアイスが添えられていた。美味しそうな飴色に仕上がった焼き菓子をみていると、今度はあっちもオーダーしなくっちゃっという思いが沸きあがる。
このレストランには2000年にJames Beard賞ニューヨークBest Chefを勝ち取ったシェフがいて評判である。
ぜひ、洗練された雰囲気と素材の美味さを楽しんでいただきたい。
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