ブドウ畑と中世の町並みが美しい、世界遺産の町サンテミリオン

ブドウ畑と中世の町並みが美しい、世界遺産の町サンテミリオン
お薦め度★★★★

ワインの町サンテミリオン。ワイン好きなら一度は耳にしたことがある土地の名前でしょう。 ここは、その美しいブドウ畑と中世の町並みが一体となって1999年に世界遺産に登録されました。町並み自体が登録される例は多いけれど、畑も含めたその景色があまりにも美しく、周辺の7つの村も含めたサンテミリオン地区全体として登録されたのです。 一度は行ってみたいと思っていたところ、折りしも収穫の時季に訪問することができ、大変美しく、のどかな光景に心を洗われました。 ボルドーから車で小1時間ほど、ブドウ畑の中を行くと小高い丘の上にサンテミリオンのシンボルである、13世紀に造られたという教会が見えてきました。町並みはみな赤いレンガ色の瓦で作られていて、遠くから見ていると中世から何も変わっていないような気さえしてきます。 車で町まで入ってみると、想像していた以上に坂が急なのと、道が細くて曲がりくねっており、目的のところにいくにはちょっと迷うほどでした。 まず、町に着いたらその、美しい町並みを堪能するために丘の上の教会まで行きましょう。その前の広場からの眺めは最高です。 赤茶けたレンガ色の町並みに、緑色に輝く美しいブドウ畑がみえます。 あの辺りがオーゾンヌの畑、あの辺りがパヴィの畑その間がマクドレーヌと言うように有名シャトーの畑がよく見えます。 車がなくても大丈夫。教会の裏手から有名なシャトーの畑を巡る列車型の観光バスが出ています。頻繁に発車しており、サンテミリオンの町をお手軽に巡るには大変便利です。所要時間は約45分。 教会の中にはインフォメーションセンターがありそこで、観光バスの時刻とチケットが手に入ります。ここでは、サンテミリオンの観光に関するいろんな案内をしており、季節の催事物の案内やその他、観光客の質問等に丁寧に答えてくれます。英語でOKです。ちなみにここでトイレも借りられるのでバスに乗る前にどうぞ。 バスは主に畑を巡り、有名どころのシャトー前でゆっくりと通りすぎます。なかなか、カメラに収めるのが難しいのですが、畑の中から教会を見ると緑の海の中にぽっこりと浮かんだ島のようにみえます。下から見るサンテミリオンの町並みもまた美しいですよ。 サンテミリオンの町にはカタコンベや一枚岩で作られたという教会もありそれぞれ観光できます。 夜には建物がオレンジのスポットライトを浴びて幻想的な町並みを演出してくれます。夜のお散歩もロマンチックでいいですよ。 でも、あまり、細い路地を行くのはお勧めしませんが。 ここは、中世にはスペインの聖地、サンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼者の街道が通っていたそうで、石畳の道はその頃から踏みしめられてツルツルに磨かれています。坂が多いから、ヒールの高い靴はお勧めしません。 教会から、その下にあるレストランに行こうとしたら、石の滑り台と言っても過言ではないような、道を通らなければなりませんでした。そこには、一本の手すりが通っているだけなので、手すりをつたって下へ向かっていると、道の脇にある、レストランから「滑らないように頑張って！」と声援が飛んできました。 素敵な町ですが、なんせ、中世のままですから。ヒールは低く、できればスカートではなくパンツをお勧めします。 それから、この町にはワインショップが沢山あり、日本ではなかなか手にはいらないようなヴィンテージのワインもあります。 私は40年前のシャトー・マルゴーを購入しました。 日本では、入手困難な上に、お値段も物によってはお安いです。 店頭になくてもワインショップが持っている蔵に保管してある例もありますから、欲しい銘柄と年代をお店の人に告げてみてください。 日本に持ち出すなら、免税の書類を作成してもらうのをお忘れなく。 では、世界遺産の町で美味しいワインを堪能してみてくださいね。

BY　マリリン

index